第5話 描画的な記録
グラフィック・レコーディング。
略してグラレコ。
(日本人は略し好き?)
はじめて僕がグラレコを知ったのはいつの頃だったでしょうか。
幼少の頃にテレビで見た水森亜土ちゃんは、もしかしてグラレコ?
会議の議事録の一手法としてのグラレコ。
それを知ったのは、 比較的最近(2010年代に入ってから)のことです。
グラレコと呼ぶかどうかはともかくとして、
描画的な記録は身近なところで目にすることもあります。
例えば、僕は無農薬野菜を直売する人たちとご縁があり、
その人たちの2015年頃の打ち合わせの議事録を見せてもらったことがあります。
似顔絵や吹き出しを駆使した描画的な記録でした。
後から思えば、これぞグラレコなのでした。
僕はそれを見た瞬間に心を奪われました。
自分はその打ち合わせに参加していないのに、
まるでそこにいたかのように議論の様子が目に浮かびます。
それほど臨場感と楽しさに溢れた議事録でした。
そういえば、後から思えばグラレコ的なものを作った経験が僕にもあります。
ある職場にいたとき、自分が抜けた後の人のために 仕事の引き継ぎ書を作りました。
そして、自分の担当業務のうちの一つに関しては、
一般的な文章の形でなく、図を使って描画的な引き継ぎ書にしました。
その業務は、新聞記事など情報の収集・整理・共有でした。
どの情報源からどのように記事などの情報を抜き出し、 整理するか。
整理した資料を誰と誰に渡すか。
そして、最終的にその資料をどこに保存するか。
そのような作業の流れを説明する引き継ぎ書でした。
どちらかというと僕は図よりダラダラと文章を書いてしまうタチの人間です。
(なのでこの談義シリーズもつい冗長な文章になりがち。すみません…)
でも、上記の業務を説明するなら視覚的な表現のほうが相手に伝わるだろう。
そういう直感が僕のなかで働いたようです。
ちなみにその職場には外国人が多く、 見た目のキャラが分かりやすい人が多いのでした。
なので、下手な僕の似顔絵でも表現できた、ということもあります。
遊び心を入れたので、描いた自分自身がとても楽しかったことを覚えています。
あー、あの引き継ぎ書を自分の手元にも残しておけばよかったなー。
いまとなっては見ることができず残念。
おっと、ダラダラと文章で思い出を語ってしまいました。
とにかく、僕自身に絵心はほとんどないです。
でも、描画的な記録への関心は密かに持っています。
地域づくりファシリテーションの文脈でグラレコを考えてみる。
それをこれから仲間とともにやってみたいと思います。
図:グラレコ練習の際に筆者が描いた「表情」。
芸術作品でないので、素早く簡潔に描くのが大事だそうです。
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