第6話 描画的な記録 その2

グラフィック・レコーディング(グラレコ)。

その才能れを持つ人が身近にいました!

「ぽーちゃん」こと納谷(なや)さんです。


僕らがこじんまりと始めた「地域づくりファシリテーター研究会」。

(愛称は「奥能登しつらえ隊」(仮))


原則、毎月1回、寄合と称して学び合いの場を設けています。

2021年3月の寄合では、ぽーちゃんがグラコレをテーマに主催してくれました。


グラレコとは何か?

グラレコを使う目的は何か?

そのような基本的なことをまず共有しました。

会議の議事録に絵が入るだけ…ではないようです。

見えないものが見えるようになるのだそうです。

まるでイリュージョン!

かなり深そうです。


しかし、グラレコが発揮する効果はそれにとどまりません。

描く人にとっても、思考の整理が進む効果があるそうです。

創造性や伝え方の質も高まるそうです。

かなりパワフルなのですね。


説明は手早く済ませ、すぐに実践に移るのがぽーちゃんスタイル。

やってみよう!はじめてのグラレコ体験!


この日の参加者はぽーちゃんを除き3名。

うち1名のみ絵心がありますが、残りの2名(僕含め)は不安だらけ。


いきなり絵を描くのではなく、まずは字から。

グラレコに適した文字の書き方があるとのこと。

いわゆる書道で習うような完成度の高い文字とは対極の実用性。

ぱっと見のわかりやすさがグラレコでは価値になります。

そのような文字を書くためのコツをいくつか学びました。


僕にとって衝撃だったのは、難しい漢字を略してよいということ。

例えば「無」という文字。

線とか点を1つずつくらい間引きしてよいそうです。

むしろ略すほうが見やすくなるのでプラスなのだそうです。

要素の引き算によって価値を足し算する、みたいな感じ?


引き算することには、速く書くことにもつながります。

どんどん進んでいく会議をリアルタイムで記録するには速度が大事。

なるほどです。


文字の練習が終わると、次はいよいよ絵です。

ここでも美術で習うような完成度の高い絵画とはまったく無縁。

「速い」、「分かりやすい」に価値があります。


練習のお題は「表情」。

喜怒哀楽を絵で表現してみます。

顔の輪郭や要素は○△□の組み合わせだけで十分。

むしろ余計な要素をいかに抜くか。

ここでも引き算が大切だそうです。


恥を忍んで前回の記事でお見せしたのが、 このときの筆者の作品(?)でした。


次に挑むのはアイコンを描く練習。

ぽーちゃんから「お題」がそれぞれの人に与えられます。

1巡目は比較的簡単なお題。

他の人はお題の内容を知らず、描かれたアイコンを見て当てっこします。

当てた人には1点、当ててもらった人には2点。


僕に与えられたお題は「コーヒー」。

読者のみなさんならどんなアイコンを描きますか?

急いで考えて描いてみました。

結果的に他の参加者に当ててもらいました。

でも、 考えている最中に「どっちかなー?」という声が上がりました。


なるほど! ここまで豆を強調すると「コーヒー豆か?」と迷わせてしまうのか!

こうして実際にみんなでやってみることから生まれる気付き。

そもそも豆を描くことで僕は余計な時間を使いました。

こんな速度では会議に付いていけません。

やはり引き算が大切なのだと痛感しました。

グラレコについては今後も掘り下げていきたいです。

筆者による「コーヒー」のアイコン。

こうしてみると引き算より足し算ばかり。

アイコンでなく「絵画」(しかも下手)になってしまっていることを痛感。 

地域づくりファシリテーション研究所

地域づくりの活動それぞれにリーダーが必要。でも、リーダーだけいればうまくいくとは限らない。側面支援も大切。この側面支援を「地域づくりファシリテーション」と称して、その役割を考えていきたい。研究所と名乗っているが、とりあえず仲間たちと共にこじんまりと議論し、実践していくなかでの気付きを記録していく。

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