第37話 研究を通じたファシリテーション その2
前回ご紹介した「2030 SDGs」というカードゲーム。
これが2018年頃、急速に広まっていました。
実際、とてもよくできたゲームです。
SDGsが国連で採択されてからあまり時間を置かず開発されました。
開発者の先見性が高かったことは間違いありません。
石川県でSDGsを広めた功労者のNさん。
珠洲市のSDGs未来都市申請の仕掛け人でもあります。
僕も色々な形でお世話になってきました。
このNさんが2018年から2030 SDGsの活用を始めていました。
このゲームを使うには、ファシリテーターとして認定される必要があります。
2日間にわたる研修を受講し、試験に合格して認定となるのです。
Nさんは認定を受けて研修会や出前授業を重ねていました。
珠洲市においても、Nさんを招いてSDGsを学ぶ機会が作られていました。
実際、Nさんの説明やファシリテーションは素晴らしいです。
その後、2019年3月に僕も認定を受けさせてもらいました。
これは職場の理解と支援があってこそのことです。
いまも感謝しています。
僕が受講した頃から研修は3日間(!)に拡大されていました。
能登から東京への往復もあるので、全5日間の行程でした。
これは本当に大変なことでした。
僕は最後の試験も1回では通過できず、後日追試を受けました。
これも珍しくはないこととの説明を受けましたが、とのかく大変でした。
しかしその結果、このゲームの公認ファシリテーターの資格を得ることができました。
さあ、いよいよゲームを通じたSDGs学習を自ら設計する立場です。
僕が意識したこと。
それは、「学びの効果をどう可視化するか?」でした。
ゲームを体験することで、人それぞれの思考が刺激されます。
気づきも多く生まれます。
それを本人のなかに定着させるにはどうすればよいか?
他の人たちと語り合うこと。
そして、文字で書き留めること。
このようなプログラムを作ろうと思いました。
口頭での感想や気づきの共有は既に多くの研修で導入されています。
「書き留める」部分をどうすればよいか?
あまり複雑にしてはいけません。
多様な参加者が予想されます。
記入することの負担が過大では逆効果になってしまいます。
また、研修や授業が単発で短時間という制約もあります。
その条件に合う設計でないと実践できません。
こうしたことに留意して作ったSDGs学習プログラム。
いよいよ実践の段階に入っていきます。
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