第42話 研究と地域をつなぐ その3
これまで2回にわたってご紹介した研究会活動。
今回は、その内側の話、つまり運営について振り返りましょう。
僕自身は、発案者として一応、リーダー役を務めました。
メンバーを集め、会合の呼びかけなども僕が中心となっておこないました。
また、前述の「データベース利用者層」の議論で、
最終的に「決め」が必要なときにはリーダーとして考えを示しました。
しかし、研究会運営ではリーダーシップよりファシリテーションを意識しました。
メンバーの力を発揮してもらうためにどう振る舞うのがよいか?
それを模索し続けるのが僕の仕事でした。
実際の評価はメンバーにしか分かりません。
ただ、幸いなことに、地域内外の頼もしいメンバーたちが知恵を絞ってくれました。
外部講師の知見から学ぶこともできました。
実質半年ほどの活動期間で、なんとか基本方針をまでまとまりました。
グラフィック・レコーディングのスキルを持つ同志の力も発揮してもらえました。
これも大きな成果のひとつです。
当初の期待以上に貢献してくれたメンバーも複数いて、ありがたいことです。
それがなければ、この報告書が完成することもなかったかもしれません。
研究会活動が一旦完了すると同時に、僕自身も転職により奥能登から離れました。
しかし、研究会では以後の実施体制も検討していました。
奥能登に引き続き身を置く同志がリーダー役を引き継いでくれます。
これから実現に向かって着実に前進するよう期待しているところです。
僕自身も言い出しっぺとして、可能な限り貢献したいと考えています。
ところで、地域に関する既存の研究成果を一元化の先にあるファシリテーション。
それについて述べて、この話題を完結させたいと思います。
データベースはあくまで道具で、それを活用する場面が大切という話がありました。
例えば、地域の図書館(学校図書館を含む)の司書さんたち。
利用者が必要な情報にたどり着くための水先案内人です。
また、地域外のフィールドワーク受け入れの企画調整。
これを的確にできる機能が地域側にあるか?
その有無が、外からくる訪問者にとっても、地域内にとっても非常に重要です。
ちなみに、奥能登にはそうした機能を発揮できる人材がいます。
そして、その人たちの役割は、地域づくりファシリテーションの重要な姿でもあります。
この役割をこれからも深く掘り下げていきたいと思います。
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